SS男子の落とし方
「気持ちだけは受け取ってやるよ。
はい、さよなら。」


そう言って早々にドアを閉めようとする咲也君。



「ちょっと待って!」


咲也君の手を掴む。


「何だよ。」


「ほら!やっぱり熱い!」


「そりゃあ、風邪をひいてんだから当たり前だろ。」


パッパッと私の手を払う。


「薬ちゃんと飲んだ?」


「飲んだ飲んだ。」


絶対、嘘だ...


「買ってくるから安静にしてて!」


「オイ!芽依!!」


咲也君の声は聞こえなかったことにして、私は近くの薬局へ走り出したー
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