SS男子の落とし方
「芽依。」


呼ばれたので顔を上げると、
あの時のように頬にキスされた。



「行ってやるよ。」


不敵な笑みがとっても似合う咲也君。



「許可してない。」


ゴシゴシと服の袖で頬を拭いた。


「あ、拭くなよ。
言っとくけど、芽依の許可とか
んなもん気にしねぇから。」


「最低。」


「最高の間違いだろ?」


はぁ...とため息をつく。



「ご馳走様。さようなら。」


グラスをシンクに置いて、
彼の家を後にした。
< 82 / 379 >

この作品をシェア

pagetop