僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
心ここにあらず。
柊哉はそんな放心状態のまま家を出た。


彩菜が結婚・・・


あまりにも話が飛躍していて
柊哉の頭は理解について行かない。


俺は何も聞いてない、彩菜は
そんな素振りさえ見せなかった。


なんで俺には言わなかった?

結婚するのになんで、なんで俺と・・・?



「柊哉、おはよう!」


すると、そこには笑顔の彩菜が立っていた。


彩菜・・・


「昨日は遅かったの?
なかなか部屋の電気が点かなかったから・・・
何かあったの?」


いつもと変わらない笑顔、いつもと変わらない挨拶、
彩菜は何一つ変わらない態度で俺に接して来た。


なんで俺に隠してた・・・?
なんで結婚のこと隠してた?
そんな大事なこと、
なんで俺だけが知らんのや?


結婚するのになんで俺と・・・?
彼氏がいるのに・・・なんで俺と・・・


なんでそんないつも通りに笑ってるねん!


「柊哉!?」


俺はどうしようもない怒りが込み上げて来た。


< 94 / 364 >

この作品をシェア

pagetop