花と雨の恋物語【短】
「隣、いいですか??」
うつむいて座っていると、誰かが声を掛けてきた。
今は、一人で考え事したかったんだけどな・・。
「ごめ・・・・・あ。」
声を掛けてきた人を見て思わず固まってしまった。
「ふふふ。久しぶり」
「花さん・・・・」
花さんは微笑んで俺の隣にちょこんと座る。
「ど、どうしたの・・??」
永山だけでなく、花さんにもよそよそしい態度をとってしまう。
ホントは嬉しくて仕方がないはずなのに。
「ううん。ここは私の特等席だもん♪だから癒されにきたの♪村上君も?」
「え?あ、そっか・・・。ごめん」
「どうして謝るの??何だか元気がないみたいだね」
「うん、ちょっとね・・・。」
俺は花さんから目を逸らすのに、花さんはじっと俺の目を見つめた。