唇が、覚えてるから

待ち合わせは最近出来たばかりのカラオケ店。

桜杜の看護科と樟大附の医大ジュニアとの合コンは、お約束と言われるくらい開催率が高いらしい。


約束の場所へ着くと、相手の5人はもう来ていた。

真理の影に隠れながら素早くメンバーチェックをする。


「うわっ、みんなめっちゃ可愛い!」


お決まりの言葉を吐くのは、祐樹と勝負出来そうなイケメンな男の子。

利発そうな顔をしているし、品も感じられる。

さすがエリート。

類は友を呼ぶのか、みんな似たような系統で、それなりにいいルックスをしていた。


「未来のナースだもんな~。テンションあがるあがる。あ、俺哲平、よろしくね」


哲平(テッペイ)と名乗った彼は一人一人に握手を求め


「オレは智久、今日は将来一緒に開業してくれる伴侶を探しにきました~!」


智久(トモヒサ)と名乗った彼は、他のメンバーも思わずドン引きしそうになるくらいのテンション。


……第一、医者になるくらいなんだから、看護師なんて珍しくないだろうに……。

それでも希美達の目は輝いている。
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