唇が、覚えてるから
その場で自己紹介を済ませ、早くも打ち解け合うメンバー。
……祐樹は……いなかった。
やっぱり来なきゃよかった。
テンションは下がり、今更そんなことを思った。
哲平君たちが予約してくれていたのはパーティールーム。
10人入ってもまだまだゆとりのスペースだった。
みんな合コンには手慣れていて、あっという間にペアが出来、それぞれ盛り上がっていた。
真理も希美も話が弾んで、回りなんか全く見えてない様子。
どうしよう……。
そんな中、私は完全に一人置いてかれていた。
することがなくて、歌うつもりもないのにリモコンを操作してみたりする。
その内、真理のところからはじき出された男の子が私の隣へやってきた。
人数は5-5。
私が話に加わらなければ、男の子だって1人余るのだ。