YUKI˚*
川村くんの前では、須嶋くんの話はあんまりしない方がいいのかな?
そう思って話題を変えようと思っていたら
「……ケン、学校に来るようになった」
今度は川村くんが須嶋くんの話をし出した
「…たまーにだけどね!」
そう言って笑うと、川村くんは微笑んだ
「白川のおかげなんだ」
それはさっきの笑顔とは比べものにならないくらい優しかった
「……え?」
「あいつ、白川の話ばっかするんだよ」
……そう、なんだ
「ケンが笑った顔、久しぶり見た」
二人に
何があったかはわからない
だけど
「川村くんは、須嶋くんのこと大好きなんだね!」
それだけはわかったよ
「ばっ…違うよ、キモいわ」
そう言って、照れて笑う川村くんを見てたら
須嶋のこと許してもいいかなって
少し思った
「…あ!あたしの家ここ!」
気づくともう自分の家に着いていた
川村くんと話すのが楽しくて、あっといまだった
「じゃあ、バイバイ」
「うん、バイバイ」
そう言って手を振ってから、自分の家の中に入る
けど、また外に出た
……やっぱり
川村くんは、あたし達が来た方向をまた後戻りしていた
おかしいと思ったんだ
須嶋くんと一緒の中学なら、あたしとは真逆の所に住んでるはず
だから、あたしは須嶋くんと一緒に帰ることがなかった
本当に、川村くんは優しいなぁ
あたしは、川村くんの背が見えなくなるまでそこにいた