紙ヒコーキとアオイくん
「あ、えっと、……アオイくんは、弁護士になりたいんだよね?」

「……相変わらず唐突ですね、春日先輩」



そうですけど、と肯定の声を聞く。

あたしはようやく、後ろの彼を振り向いた。



「じゃあさ……アオイくんが弁護士になりたいと思ったキッカケって、なに?」

「………」



あたしの問いかけに対し、彼は予想外にも、床に視線を落として押し黙った。

癖のある彼の黒髪を見つめながら、あたしはじっとアオイくんの答えを待つ。


少しの間の後、彼はようやく、顔をあげた。



「……俺の話なんか聞いても、おもしろくないと思いますけど」

「……ううん。聞きたい」



アオイくんのせりふを聞いて、2・3度首を横に振る。

その反応に彼はしぶしぶ納得してくれたのか、また少し視線を落としてから、話し始めた。
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