Only One──君は特別な人──
そして、仕事終了後──

あたしは定時のチャイムと同時に作業場を誰よりも早く後にした。

早く貴広に会いたいと思った。

かおりちゃんが本当にお見舞いに来そうで怖かったから。

昨日、貴広はあたしの家に泊まったけど、出勤する時に一緒に家を出たから、自宅にいるハズ。

かおりちゃんが来るかもしれないから気をつけて!

って、お昼の休憩の時に電話したけど、うてあってる感じじゃなかったし。

とにかくあたしは急いで貴広の所へ向かったつもりだったのに──…

かおりちゃんの方が一歩早かった。



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