Only One──君は特別な人──
密着する肌と肌。あたしと貴広は顔を見合わせる。


「──もえの体温かいな」

「貴広の体も温かいよ。何だかずっと触れていたくなる」

「ずっと触れていたいか…。その言葉忘れるなよ。他の男に触られたりするなよ」

「貴広もだよ。他の女の人こんなこと…しないでね…」


そう言いながら、あたしは涙が零れ落ちてくる。


「もえ、何泣いてるんだよ?」

「ごめん…。貴広が他の女の人とそんなことしたら…って、想像したら悲しくて」

「バカ。余計な心配するなよ。オレはもえしか見てないから」

「うん…」


貴広は指であたしの涙を拭い、額や頬や瞼に優しいキスをくれた。

そして、ゆっくりと腰を動かし始めた。
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