大好きなんだよ!!



そう思って、疑いの眼差しで空を見上げる。



……予感的中。



案の定、教室の窓から身を乗り出している奴と目があった。


「……何してるのかなぁ?夏生くん。」


「え、空見てます。」


「…そんなに瑛未ちゃんが見たいのかよ。」


「あは。ばれた?」



呆れるオレに夏生はマズイって顔をしながら続ける。


「だってさー…勇雅が心配だったし。」


「…はぁ?」


「勇雅って顔はいいけど要領が超悪いんだもん。」


「うるせぇ!お前、絶対殺す!もう殺すからな!!」




―――ドサッ



……ん?


後ろからした変な音。


びっくりしながらも振り向いた先には―…



「「……あ」」



思わずハモるオレと夏生の声。



そこには、植え込みに落ちた福永瑛未の姿があった。



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