大好きなんだよ!!
「―…大丈夫ですからこっち見ないで下さい…///」
本当は、全然大丈夫じゃないんだけど。
絶対この人の記憶の中に、私はアホな女として残るんだろうけど。
もう、恥ずかしいんだからこっち見ないでほしいんだよ。
パッとまた下を向く。
痛みで立ち上がれない私と、立ち去ろうとしない男の子。
早くあっち行ってよ!!
そう怒鳴りつけてやりたくても、私にそんな勇気があるはずもない。
すると、ずっと黙っていた男の子が口を開いた。
「…あっそ。」
ふわりと、いきなり体が持ち上がって宙に浮く。
「―…?」
「ちょっと、我慢しろよ?」
いやいや、我慢って…
私の足、地面についてないんですけど……
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