大好きなんだよ!!



「じゃ、ここまで。」



―…やっと終わったー!!



ずっとイスに座っていたせいか、立ち上がると背骨が音を立てて鳴った。



オレは、カバンに教科書を詰め込みながら「夏生ー帰んぞー」と声を掛ける。



そんな夏生は見ていた携帯をパチンと閉じた。



「彼女に呼び出されちゃったー。悪いけど先帰るわ。」


……そーですか。


少し嬉しそうに教室を出て行く夏生をオレは1人寂しく見送る。



…つまんねーからオレも帰ろ。


そう決めて、数学の教科書しか入ってないカバンを持って教室を出た。



あーあ…


何か夏生見てると、オレも可愛い彼女ほしくなってきた。




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