キミの空になりたい


友達関係が成り立つのは、どちらもお互いに好意を持たない場合だけ。


私が好きである以上、また涌井君がその事を知っている限りは、友達関係になんて戻れるわけがない。


……どうしてあの時、言ってしまったんだろう?



「……っ」



後から後から涙があふれてきてしまった。


ゴシゴシと涙をぬぐっても、とどまることを知らない。


最悪だ……。






「……そっか。涌井君に告白したんだ?」


「……ん」



くるみが上原君と付き合い始めたという連絡をくれた日から、2日後。


私はくるみと、お互いの家の中間点である、学校の最寄り駅前のファストフード店にいた。


今、彼女に色々と報告していたところだ。






< 271 / 341 >

この作品をシェア

pagetop