キミの空になりたい
今が苦しくても、きっといつかは笑える日がくるはず。
あの時は泣いてばかりの毎日だったけれど、あの日があったから、今の自分があるんだ……っていう風に。
「上原君には涌井君の事、聞いておくよ……」
「うん、ありがとう……」
本当はもう、何も聞かないまま夏休みを過ごしてしまった方がいいかもしれない。
涌井君の事を忘れるチャンスかもしれないから。
このまま想いを引きずって、2学期を迎えられるのか、微妙すぎる……。
くるみと別れて、地元の駅に戻って来た。
ため息をつきながら、自宅の方向へ歩き出したときだった。
「汐音ちゃん!」
男の人の声で、名前を呼ばれた。