【短編】ばいばい
「あっあのね?」
「うん?」
「私……初めて…なの」
全体を小さく震わせて涙目で言う。
「知ってる」
わかってるよ。
この先、言いたい事も。
「だから……その」
「無理」
「……え?」
涙をいっぱい溜めた目で俺を見上げる。
でも……。
「優しくなんて出来ねーと思う。
好き過ぎて……」
「どーゆう意味?」
あぁ。
もう……そんな瞳で見るなよ。
俺の理性壊しまくりっ。
「今まで我慢して来たから、美優抱いたら歯止め効かねーと思うよ?」
大きくなった目が俺と絡んで逸らされる。
さすがに言い過ぎた?
初めての奴に言う言葉じゃねーよな。