Loneliness



「久し振りだなぁ、
元気そうで何より。」


「…………。」



団長の前では
沈黙を貫く事に決めている。



ぐっと奥歯を噛み締めた時、
団長は俺の前髪を掴んだ。



「惨めな姿だな。
やはり帝国の人間は
汚物塗れで居るのが お似合いだ。」



髪の付け根が痛い。
思わず拳を握り締めた。



「ほら、食えよ。」



団長は俺の口にパンを押し付ける。
口を閉じて抵抗すると、
団長の拳が鳩尾に めり込んだ。



「…………っ!!」



思わず漏れそうに なった悲鳴を
必死に噛み殺す。
喘いだ途端、
口にパンを捻じ込まれた。



「食え。」



それでも拒むと、
今度は頭を中心に殴られる。



堪らず吐くと、団長は舌打ちした。



「きったねェ奴だ。」

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