呪信メール
「じゃあ府中から通ってたんですね」


別にどうでも良いことなのだけど、せっかくの会話を止めたくなくて、松田は出かける準備をしながら、会話を続けた。


「いいえ、今は母の実家なんですけど、その頃は日野に住んでたんで、日野から通ってました」



『日野』という単語で、イヤでも恵理子の顔が浮かんだ。



「両親が離婚しちゃったんで、母について日野の家を出たんですよ」


若菜はまだ知り合ったばかりの松田に、自分の過去を赤裸々に語った。
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