呪信メール
「伊藤堅剛? 誰だいソレ?」



「さっき富永さんが持ってきた新聞に、加藤さんとは別にもう一件事故の記載があるんです」



「それが?」



「ええ、その被害者の名前が伊藤堅剛なんですけど」



「その人も関係してると?」



「いや、何の確証もないんです。ただ引っかかるだけ」


「じゃあ一応調べてみるよ。無理かもしれないけど」



「お願いします」


松田は頭を下げると、若菜を促して資料室を出た。

< 345 / 495 >

この作品をシェア

pagetop