サイコーに不機嫌なお姫様。



目の前に転がっているボール……


誰かに忘れさられたボール。


なんか切ないな。


立ち上がって軽くリフティング。



「やっぱ体なまってるなー」



せっかくの旅行なのに喧嘩なんかしてたら時間がもったいなくなってきて……



「はぁ……姫でも探すか」



ボールを手に持って公園へと降りていく俺。



アスレチック広場、幼児広場、ロング滑り台、散歩コース。



どこを探しても……



「………いない」



マジで広すぎるんだよ!このキャンプ場!!



「あ、携帯があるんだった」



携帯をポケットから出して片手でパカッとあける。


ディスプレイの上の文字は


一一圏外。



「マジかよっ!?」



いや、すれ違ってコテージに戻ってるかも。






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