サイコーに不機嫌なお姫様。



「言えよ? 皮膚科に連れて行ってやったのに!」


「ツッチーには見られたくなかったから」


「何で? 俺、彼氏だろ?」



握っていた腕を振り払って、俺に背を向けるなお。



「彼氏だから……好きな人にはこんな汚い手、見られたくなかった……」



バカだな。背をむけても分かるよ。ばれないように泣いていて……



そんなかわいい言葉言うなんて……反則だろ?



「なお……おいで」



首を横にふるなお。



「……仕方ないなぁ」



立ち上がる俺。なおを後ろからきつく抱き締める。



「ごめんな。きついこと言って……」


「許さない……バカ」



泣いてても口は相変わらずな……お姫様。



かわいい姫に変身してもらおうかな?



右手で背中を支えて左手で両足をすくうようにしてお姫様だっこ。 



「やだっ! おろしてっ!!」


「ハイハイ。寝室でおろしてあげるから」


「うっ……やだやだ!! おろせぇ!!」


「うるせーよ。俺はまだ、怒ってるんだよ!」



彼氏だから


好きな人だから


見られたくないなんて






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