サイコーに不機嫌なお姫様。



アパートに帰り着いてから遅れてなおもやって来た。



なおの表情は固い。コートを脱いでソファーに腰掛けた。



うわ……嫌だな。この空気。沈黙を破ったのはなおだった。



「今日……何しに店まで来たの?」


「……なおに会いに。店に入るつもりはなかったけど慶一郎と外で会って。瀬名って男も見たかったし」


「……そう」



嘘はもうつかない。



カラーリングしに行ったなんて言ってもなおにはバレバレだからな。



「……なおの答えは出た?」



俺の問いかけに目も合わさないでコクンと頷く。



ドキドキしていた。もう明らかに別れを決意してきた顔。



俺はなおを引き止めること……



できるかな?





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