サイコーに不機嫌なお姫様。



こう見えても俺って雰囲気重視。



シャワーを浴びながら、どうやってなおをその気にさせようか考える。



「ま、なるようになるか」



薄暗い寝室。横になってるなおの隣に座る……



「なお……?」



反応がなくて嫌な予感がしつつも顔をのぞきこむ。



目を閉じてる姫の姿。



ね……寝てるし一一一一!!



こ、こんなオチかよ!?



髪をクシャクシャしてため息をつく俺。



でも疲れてるって言ってたしな。



すやすや気持ちよさそうに眠る綺麗な顔をしたなお。



少し(いや、かなり)残念だったけど俺、なおの寝顔見ているの大好きなんだ。



隣にゴロンと横になると、俺にくっついてくるなお。



お……起きてないよな?



スヤスヤと寝息をたててる。かわいい姫。



今日もおあずけくらったけど幸せはもらったから……


なおが隣にいてくれるだけの幸せってやつ。



ね……なお。


朝になったら俺のキスで起こしてやるよ。




――な?“眠り姫”。






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