サイコーに不機嫌なお姫様。
アパートに帰り着くとソファーの上にゴロンと横になるなお。
「旅行どこに行きたい?」
「なおとあみちゃんで決めれば? 女の子はそういうの決めるの好きでしょ?」
俺はなおと一緒ならどこでも嬉しいからいいんだ。
仰向けになって右腕で額を隠していきなり笑いだすなお。
「何がおかしいんだよ?」
「ぷっ……ツッチーのすべりっぷりが今ごろおかしくなってきた」
カッチ一一一一ン!!
やっぱり許さねー!!
「お前ら俺のことはめただろぉ!?」
「ははっ! バレタ?」
バレバレなんだよっ!!ソファーに寝ているなおの上にのっかっていじめてやろうと思いきや……
「……何で今日は抵抗しないの?」
全くもって動揺もしない今日の姫。いじめがいがねーじゃん。
「ツッチーはキスは強引だけど、それ以上は無理やりしないから。私のこと考えてくれてるから大好き」
な……なんてっっ!?
「やっぱりかわいい……」
いつもかわいいんだけど今日はかなり素直。
前回の喧嘩から大分、なおは自分の気持ちをきちんと伝えるようになってきてくれた。