サイコーに不機嫌なお姫様。
だけど……
「ダメ! 二人ともアルコール入ってるから」
「え?」
「私、お酒入ってる時に初めては嫌だ……」
思わずポカンとする俺。なおなりに憧れのシチュエーションがあるんだ。
「酔いはさめてるけど?」
「私がさめてないのっ!!」
何だよー!!なおのケチ!!
「……めんどくさい?」
俺の表情を見て心配そうに聞いてくるなお。
「そんなわけないじゃん。ここまで待ってるんだから今さらめんどいなんて……」
でも俺も男。そろそろ限界。
「あの……さ。旅行の日は?」
「へ?」
「だから……初めての場所……なんてもうっ!! 言わせないでよっ!!」
顔を真っ赤にして俺を押し退けて立ち上がるなおに……
「なお!」
火照った顔を手で押さえて、チラリと俺を見る姫に一言。
「約束だからな? 酔って忘れたとかナシだからな!」
携帯も電源切って眠り姫になるのも禁止。
「ぷ……了解」
やっ……
やった一一一一!!
これはもう断然っ!旅行が楽しみになってきた♪