サイコーに不機嫌なお姫様。
旅行出発日。
なおの意味不明な言葉をやっと理解できたのは、相馬の新車の後部座席に乗り込んだ瞬間。
「あれ? あみちゃんが運転するの?」
「うん! 私、一度運転したことある道だから大丈夫だよ」
すると助手席に座っている相馬が振り向いて一言。
「後ろもき、ち、ん、と! シートベルトしててね?」
笑顔の中にかなりひきったものを感じるのは俺だけでしょうか?
「じゃ! 出発しちゃいまーす」
…………………………。
動かない車。
「……あみ、サイドブレーキ」
「あ! そっか! 私いつも忘れちゃう。えへ」
お……おいおい。あみちゃんの運転大丈夫かよ?
「ツッチー……はい」
隣のなおからペットボトルのお茶と酔い止めの薬を手渡された。
薬が嫌いな俺は、飲むのは拒否っていたけど……
「きゃあああ!! 障害物!! どうすればいいの!?」
「とりあえずブレーキ! 対向車が来なかったら右ウインカー出して追い越して」
ええ。もうここはありがたく……
「サンキュー……」
おとなしく飲んだ。着いてから具合悪いとか最悪だ。よく新車を運転させるよなー。やっぱ相馬は優しい。
「きゃあ! 待って待って! 後ろの車からあおられてるんだけどっ」
俺たちは地獄だけど一一一一!!!!