エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
「あたしの居場所を確かめた?」

「はい。もうすぐチーフと息子さんもここに来るんじゃないですかね?」

全く悪びれた様子もない。

「なんて事するのよっ!」

「だってぇ」

「と、とにかく早く!」

あたしは可奈子の腕を掴んでスタッフルームを出た。

「せ、先輩、どこへ……」

「どこでもいいから、ここから離れるの!」

今は絶対にあの親子に会ってはいけない気がした。

会ったらきっと、あの禁断のセリフを言ってしまう。

『このマザコン野郎! ママとヤッてな!』


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