青春とは、つまり感動であり残酷である。

入学式とは、つまりいるだけで面倒くさい行事である。

桜は今、新入生、つまり歳が一つ下の後輩に囲まれて困っているところだ。なぜかって?それは入学式という行事が原因である。
まさか桜はこんなことになるとは思ってなかった。
あれは桜の美雪の話しが終わってからだった。


「えー、白百合 桜の演説です」
僕は、その言葉が聞こえて、壇上に上がったとたん生徒の声が一気に盛り上がった。なぜかは予想が付くが、桜は気にせず演説を始めた。
「春になり、爽やかな日々に包まれて、新しい制服を早く着たいと心から思っていたことでしょう。皆さんはここ、白蘭学園の生徒として勲章を胸掲げ真っ直ぐに歩み続けて下さい。そして、新入生の皆さん入学おめでとうございます。生徒代表、二年、白百合桜」
僕の演説が終わると同時に盛大な拍手が送られた。
その入学式が終わってからは一気に新入生が告白しにきた、ということだ。それが今の状況である。
「何度もいうけど、僕は男です。勘違いしないで下さい」
とはいうものの
「嘘はいけませんよ桜先輩、嘘を付くの下手ですね」
桜はあまりにも外見が女そのものでどう見ても男には見えないのである。
あまりにも新入生が女だと迫ってくる。桜は可笑しくて呆れ、苦笑いと溜め息が出た。
なぜ、僕だけこんな目に………。
と、思った瞬間だった。
「こらー、私のさくちゃんになにさてるの離れなさーい」
姉の美雪が新入生を追い払ってくれた。
「これたからさくちゃんに近寄る人は、もう、さくちゃん大丈夫?怪我してない?痛い所があったらお姉ちゃんに言ってね」
「大丈夫です。姉さんが来てくれたので、ありがとう」
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