ナツ恋。
自然とその写真に見入ってしまっていた。
「これ、いる?」
「いいの?」
「実はもう一枚あるけんねぇこの写真。ネガもほら、ちゃーんとここに」
「それじゃ…」
私の知らない顔をした両親。
これを見る限り、私は愛されていたのかな。
今は、どうなんだろう…?
「おじいちゃんはもう寝ちゃったの?」
「そう、農家は朝が早いけんね。おばあちゃんもお風呂入ったらすぐ寝るんよ」
「水やりしたいから私も寝る」
「おやすみ、また明日」
「おやすみなさーい」
部屋に戻って、写真をどうしようか迷った。
飾っておくのも何か違う気がする…。
結局、机の小さな引き出しにしまった。