男子校の秘密【BL】
「ってぇな〜誰だよ、おい」

「……」

ムクリと起き上がった兄ちゃんたちはお怒りだ。

こ、こえ〜〜。マジこえぇし。
よ、よ〜し。こんなことしてる場合じゃねえ。今のうちに……

「おい、逃げるぞ」

俺は未だに縮こまって震えている後輩に呼び掛けた。

が、彼はあまりの恐怖のためか動けないらしい。

「せ、せんぱ〜い。動けません……」

大きな目にたっぷりと涙を溜め、上目遣いに見てくる様子は……

///っか、かわっっ……じゃなくて!

「ほら、手」

俺は誤魔化すために目を逸らし、逸らしながら手を伸ばした。

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