学校一のモテ男といきなり同居
郁実ってば…



やっぱり、全然変わってないんだね。



結局、最終的にはあたしをドキドキさせる。



あたしも、勢いで電話を切ったことを反省……。



「あたしも……」



「え?よく聞こえねー」



からかうように笑いながら聞き返すから、恥ずかしくて反発しそうになったけど、



これじゃいけないって思って、意地を張るのをやめた。



「あたしも、郁実に会いたい……今すぐ、会いたいよ。いっぱい、ギュッてして欲しい」



「うん…マジで今すぐ会いたいな……」



郁実が切ない声を出すから、胸がキューッと締め付けられた。












「やっぱ、たまにこうやって話すのもいいな」



「でしょ?」



「あ~、やっぱ顔見て話したい。電話したら、負けだな」



「アハハ、負けって」



顔を見て話したいって言う郁実の顔を思い浮かべて、あたしも自然と笑顔になった。



「で、何が不安だって?ついでだから、聞いてやるよ」



せっかく気にかけてくれたけど、草野くんのことを話したら郁実に心配かけるだけだよね。



最短で1年…



郁実には、できるだけ早くこっちに戻って来て欲しい。



だから、相談しない方がいいのかもしれない。



「ううん。声が、聞きたかっただけ…」



「マジで?」



「ホント、それだけだよ。あたしたち、自然消滅かなって不安だったの」



「ハハッ、まさか」



「笑ってるけど、心配だったんだもん」



「そっか。俺は、ヘーキだけどな。いつ戻っても、そこに俺の居場所があるんだって…信じてる」



「うん」



あたしが勝手に不安になってただけで、郁実はあたしを信じてくれてたんだね。



郁実の言葉で、自信が持てた。



もう……不安になったりしないよ。



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