幼なじみは弱虫boy!?
「……か!!」


ん……?


誰?


「凛香!!」


『さ…な?』


「あんたなんて格好で寝てんのよ!?」


『え……?』


あたしは自分の姿を見た


すると


颯真に脱がされたままの格好だった


『あぁ、この格好か』


あたし……あのまま寝ちゃったんだ……


「ねぇ凛香……」


『ん?』


「なんでそんな格好してるの?」


佐奈は真剣な目で聞いてきた


『…颯真にされたの』


「えっ?」


『最後まではしなかったの。あたしが泣いたらやめてくれた…でも』


「でも……?」


『今日の出来事で、あたしはホントに颯真に嫌われてるんだって分かったんだ』


「!!!」


『あたしは…応援することも許されないのかな…?』


あたしは颯真の為に何かしてあげたいと思ったの


それは……


『もう……ダメなのかな…?』


"颯真が好きって気付いてしまったから"


「凛香……泣かないでよ」


『うぅ……』


「一緒に、ゆっくりでもいいから、乗り越えようよ。ね?」


佐奈はあたしの頭を優しく撫でてくれる


『佐奈ぁ……』


「よしよし」


そうだよ……


嫌われちゃったら昔みたいになれないことぐらい分かってたことじゃん


乗り越えよう…確実に


そして何年後でもいい


いい女になって


颯真に振り向いてもらえるような人になろう


そして今日


あたしに目標が出来た


でも


まだまだあたしには


地獄が待っていた


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