嘘の誓いとLOVE RING


全力で反対?

本当は社長秘書だった?

初耳の話にア然とする。

それは、本当なのだろうか。

お父さんから説明を受けた時には、凌祐には既に秘書がいるからダメだと、軽い感じで聞かされていたのだから。

だけど、佐倉さんの話では少し違う様だった。

つまり、凌祐から拒否をされたという事なのか…。

「え~?何よそれ。社長もそこまでするなら、何で今の奥さんと結婚したんだろうね?別に、どこかの社長令嬢とかじゃないんでしょ?」

そこを突かれると痛い。

確かに社長令嬢でもない私が、無理に凌祐と結婚しなければいけなかった理由は、私でも分からないのだ。

だから、他人なら尚さら分からないだろう。

だけど、佐倉さんはその疑問にも、いとも簡単に答えたのだった。

「奥様のお父様と会長は、昔からの幼なじみで、会長は奥様のお父様に恩があるみたいよ?」

そうなのか!?

それも初耳だ。

昔からの顔なじみだとは分かっていたけれど、その歴史は長かったというわけか。

「恩て何なの?」

それは、私も聞きたい。

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