なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

「やばっ! 遅れるっ」

 にたにたしながら物思いに耽っていたらあっという間に5分前に。

 部屋からロビーまでの移動を考えると、5分前にここにいるのは限りなくやばい。

「5分前にはロビーにいようと思ったのに!」 

 バッグとコートをひっつかんで慌ててヒールを履く。

 部屋を出る前に身だしなみでもう一回ミラーに映る自分をチェック。


「よしっ。なんとか形になってる。今日は楽しもう!」


 そう。緊張していたって楽しめない。

 自分をよく見せる必用なんてない。

 自然体でいい。

 なんで私こんなに緊張して、何を意識してるのっ。

 

 食事に行くだけだし、楽しい時間を過ごせるように努力しよう。

 楽しむということは努力をしなければ楽しくならないから、どんなやり方でもいい、相手を思いやること。それが大事なことだ。

 パタンとドアを閉めてエレベーターホールまで走った。


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