なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

「...交替できません?」

「は?」

「基本クラス」

「無理無理無理無理。私これからやることあるし、午後から会長来るし色々忙しいのよ」

「うそですよねそれ。社長飛び越して会長来るなんて初耳ですけど」

「てか何、どうしたの」

「...いえ、なんでもないです。なんかそれ聞いたらどうでもよくなってきました」


 逃げるな私。たった1時間ちょっとのレッスンだ。

 それに井上さんはお客様としていらしてる。

 ヨガに興味を持ってくれて楽しみに来てくれているんだから、私にはそれに答えなければならない義務がある。


 ここはひとつプロに徹しよう。

 笑顔を保って、気持ちよく。


「よし」


 カルテをパタンと閉じて時計を見る。3分前だ。

 フロントにカルテを置いて、店長に行ってきますと言ってスタジオのドアをそっと押した。



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