狡猾な王子様
「それ、英二に貰ったの?クリスマスプレゼントかしら?」
私の右手を一瞥した佐武さんが、瞳が笑っていないままの顔で私を見た。
彼女が目敏いのかと一瞬だけ考えたけど、私の服装にはまったく似合わないブランドのペーパーバッグを持つ右手が視界に入らないはずがない。
「そんなんじゃないです……」
英二さんはプレゼントも兼ねていると言っていたけど、もともとはお礼として用意してくれた物なのだから嘘は言っていない。
キャンディーの入ったラッピング袋は小さいお陰で左手に収まっていて、佐武さんから見えないことがせめてもの救いのように思えた。
「そう」
短く零した彼女は、きっと私の答えに納得なんてしていない。
「あ、あの……私、まだ配達が残ってるので失礼します」
だけど、それ以上はなにも言うつもりがないのか冷ややかな笑顔を向けられただけだったから、私はぎこちない笑みを繕って車のロックを解除した。
「ねぇ」
その直後、佐武さんが私を呼び止めた。
私の右手を一瞥した佐武さんが、瞳が笑っていないままの顔で私を見た。
彼女が目敏いのかと一瞬だけ考えたけど、私の服装にはまったく似合わないブランドのペーパーバッグを持つ右手が視界に入らないはずがない。
「そんなんじゃないです……」
英二さんはプレゼントも兼ねていると言っていたけど、もともとはお礼として用意してくれた物なのだから嘘は言っていない。
キャンディーの入ったラッピング袋は小さいお陰で左手に収まっていて、佐武さんから見えないことがせめてもの救いのように思えた。
「そう」
短く零した彼女は、きっと私の答えに納得なんてしていない。
「あ、あの……私、まだ配達が残ってるので失礼します」
だけど、それ以上はなにも言うつもりがないのか冷ややかな笑顔を向けられただけだったから、私はぎこちない笑みを繕って車のロックを解除した。
「ねぇ」
その直後、佐武さんが私を呼び止めた。