狡猾な王子様
「だから、“私なんか”って言うのはやめようよ。そうやって自分のことをダメだって思って下を向くのは、ふうちゃんの悪い癖だよ」
らしくない厳しい声音は私のためを思ってのことだというのが伝わってきて、家族のように叱ってくれる南ちゃんの優しさがまるで目に見えるようだった。
「報われなくてつらいのも、諦められなくて苦しいのも、よくわかるよ。そのせいで、どんどん自信がなくなって落ち込んだりすることも、自分のことをダメだって思うこともあるし、不安で下を向いてしまう時もあるよね……」
秋ちゃんに何度も告白したと言っていた彼女の言葉には説得力があって、それらは私の心情を代弁してくれているようにも感じる。
「そういうの、本当にわかる……。でも、“私なんか”って思うのだけはダメだよ」
きっぱりと言い切った南ちゃんは、ひと呼吸置いてから眉を下げた。
「そんな風に思ってると、自分のことがどんどん嫌いになるから……」
そう零した彼女の声は、今までよりも僅かに小さくなっていた。
らしくない厳しい声音は私のためを思ってのことだというのが伝わってきて、家族のように叱ってくれる南ちゃんの優しさがまるで目に見えるようだった。
「報われなくてつらいのも、諦められなくて苦しいのも、よくわかるよ。そのせいで、どんどん自信がなくなって落ち込んだりすることも、自分のことをダメだって思うこともあるし、不安で下を向いてしまう時もあるよね……」
秋ちゃんに何度も告白したと言っていた彼女の言葉には説得力があって、それらは私の心情を代弁してくれているようにも感じる。
「そういうの、本当にわかる……。でも、“私なんか”って思うのだけはダメだよ」
きっぱりと言い切った南ちゃんは、ひと呼吸置いてから眉を下げた。
「そんな風に思ってると、自分のことがどんどん嫌いになるから……」
そう零した彼女の声は、今までよりも僅かに小さくなっていた。