溺愛協奏曲
「おい、立て!」



手を差し伸べる城崎さんをじっと見つめる



相変わらずあたしを見つめる瞳は冷ややかだ



けれど、城崎さんが蓮を思う気持ちは本物なんだろうってことが



痛いほど伝わってきた



こんなにも慕われている蓮は幸せもの



そんな蓮が心の底からうらやましくなった



「一人で立てます」




壁に手をつきながら立つと城崎さんと目が合う





「城崎さん・・・」




「なんだ・・」




ふっとあたしが笑うと驚いたような顔をみせた



「城崎さんが蓮を大切なようにあたしにとっても蓮は大切な人です


だからそんな大切な蓮を傷つける人も許せないし、もしあたしが蓮を



傷つけるようなことをしたとしたら自分自身許せないと思います



そんなことになったら、城崎さん自身であたしに制裁を加えて下さい



お願いします」



ぺこり頭を下げるとにやりと笑う城崎さんの顔



「その言葉忘れんなよ、あんたの部屋はそのつきあたり、組長の部屋の隣だ


その隣が若の部屋、寝込み襲うんじゃねえぞ!荷物片付けんの済んだら



もういちどリビングへ来い」



そう捨て台詞を吐くと廊下を颯爽と歩いて行く



後ろ姿を見つめ、溜息をついた



「は~っさすがにちょっとびびったかも・・・・」




「あ?何にびびったって?」



「ひゃっ・・・」




いつのまにかあたしの部屋のドアを開けて立っている蓮がいた

































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