溺愛協奏曲
ふ・・・二人っきりって・・・



「なあ、このまま二人でどっか行かねえ?」



あたしの顔を至近距離で見つめる蓮に顔が赤くなる



蓮のお誘いも魅力的だけど玲奈ちゃんとの約束もあるし・・・・



苦笑いして蓮の髪をそっと撫でた



「駄目・・・・玲奈ちゃんと花火見るの楽しみにしてたのに」




わざと上目遣いで蓮を見上げた



たぶんこうすれば蓮兄は莉子ちゃんのお願い聞いてくれるはず・・・って玲奈ちゃんが



言うから試してみたけど、ちょっと恥ずかしいかも




「ねえ・・花火見に行こう?」




「・・・・・・・」



黙ったまましばし固まる蓮




すると、一瞬我に返ったかと思うと真剣な顔で呟いた



「莉子・・・それ、俺以外の男の前でやるんじゃねえぞ!」




「えっ・・・うん、わかった」



なんだかわからないけど効果あったのかな?



疑問が渦巻く中腕を引っ張られ黒いワゴン車に直行



「ほら、花火行くんだろ」




蓮にせかされ車に乗り込むと玲奈ちゃんと涼くん、拓巳くんはご立腹のようで・・・



「おっそーい!二人ともなにしてたのさ、花火終わっちゃうよ~

いちゃいちゃは後にしてもう出発するよ」



拓巳くんの一声でようやく出発したあたし達は三人に何か好きなものを奢るということに・・・



思わず蓮を睨んでしまったのは言うまでもない












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