溺愛協奏曲
「あたり、大正解!・・・まあ御曹司と呼ばれるのはあんまり好きじゃないけど


どうやらそうらしいよ、でも玲奈ちゃんよく僕のこと知ってたね~写真なんて



つい最近日本のファッション誌にちらっと出た程度なのに・・・」




「ちらっとだなんて表紙ばっちり飾ってたじゃないですか~あたしこれでも


ファッションには興味あるほうだから大概のファッション誌は目を通してます!」




ファッションの話で盛り上がる二人を見ながらアイスを頬張る


なんか・・・・軽く疎外感?



あたし・・・ファッションとか今何が流行ってるとか疎いし・・・



ファッション誌なんてじっくり見たこともないかも



お母さんが居なくなってから家のこととか学校のことで忙しくて



自分の着るものとかそんなことに目を向ける余裕がなかったもん




お金は十分お父さんからもらってるけど、着飾って外に出るなんてこと思いもしないし



そんな気になれなかった・・・・ってのが本音



だから、慎ちゃんがそんな有名なデザイナーになってるなんて思いもしないし・・・



子供の頃のことだから龍音寺って聞いて慎ちゃんと結びつかなかった




まあ・・・龍音寺なんて苗字あんまりいないからピンとこないあたしも馬鹿だよね




そんなことを思いながらアイスクリームのカップをゴミ箱に捨てた




するとそれが合図であるかのように慎ちゃんがあたしの傍に来る



「じゃあ・・・莉子、校内を案内してくれる?三人で回ってみよう」




「うん・・・」




にっこり微笑むと慎ちゃんはあたしの頭をくしゃっと撫でた



でも玲奈ちゃんと慎ちゃんと三人で回ったけど・・・・こんなに注目を浴びたのは



たぶん慎ちゃんと一緒だからだよね・・・だって女子の目がハートだし・・・



軽く後悔したのはいうまでもない



























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