溺愛協奏曲
淡いピンク色のドレスを着た莉子は眩しい位綺麗で・・・・



莉子が会場に現れると男共の視線が一斉に莉子に注がれた



俺の女をそんな目で見るんじゃねえって言いたいところだがそうもいかない



俺は莉子を見ないふりをして会場に来ている奴らの相手をしていた



だから気付かなかった



紗枝子が会場を出て行ったのも、莉子とそんなことになっていたのも・・・・




「蓮君、紗枝子の姿が何処にも見えないんだが捜してきてくれないか?

あの子に挨拶をしたいという人が沢山いらしてるんでね、多分この会場の


隣の化粧室だと思うんだが」



「わかりました、捜してきます」



俺は踵を返し紗枝子を捜しに化粧室に急いだ



ったく・・・・あいつ黙ってどこ行きやがった




今日は一日紗枝子の子守かよ・・・・・溜息をついて化粧室のドアを開ける



しかし・・・・紗枝子一人の為の化粧室なんてこんなに広いとこ必要なのか?



金持ちのすることはわからねえ・・・明らかに客室と同じ位の広さの化粧室に




心底驚いていた、でももっと驚いたのはドアを開けて目の前に莉子がいたこと




見た瞬間いとおしさで抱きしめたい衝動にかられたが莉子の姿を見て息を呑んだ




右手が血だらけでドレスもところどころ血で染まっていたから・・・・




怒りが瞬間的に俺を襲ったかと思うと部屋にいた紗枝子をじっと睨みつけた























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