溺愛協奏曲
どれくらい車を走らせたのだろう・・・周りを見渡すと一体何台停められるのかって



思うほどの広い駐車場・・・・・当然のごとく貸切なのでこの車一台のみ




駐車場の奥に目を向けると緑がいっぱいの公園が目に入る




芝生が敷き詰められた公園はとても広くてここでお弁当でも食べたらいいだろうな




なんてことを思うくらい綺麗な公園だった



到着すると坊城グループの運転手さんはあたしたちの方を向いて話し出す




50代位の白髪交じりの髪の男性はニッコリ微笑みながら話していた




「わたしはここでお待ちしておりますのでどうぞ楽しんでいらしてください


今日はお二人の為の貸切りですのでパーク内の遊具やアトラクション、お食事も


全部無料です!なにかありましたらパーク内の従業員に一言言っていただければ


わたしのほうで対応いたしますので宜しくお願いいたします」




私達ふたりは深々と頭を下げると車を降りて周りを見渡した




すると運転手さんが忘れていましたと言いながら蓮を呼ぶとこっそり何か耳打ちをする




・・・・ん?なにを忘れてたんだろ?




怪訝に思いながらニヤリと口角を上げて微笑む蓮を見つめた




「蓮、どうしたの?何か忘れ物?」




「いや・・・・・なんでもねえ、それよりせっかくのデートなんだから

楽しもうぜ」




蓮はあたしの肩を抱き寄せると足早に歩き出した


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