秘蜜の秘め事
「えっ…いや、きぃちゃんの方からでいいよ?

わたしのは、たいした話じゃないから」

話が譲られたのを待っていたと言うように、きぃちゃんは口を開いた。

さっきまで笑顔だった表情が、一変する。

「古沢真」

その唇から出てきたその名前に、
「――えっ…?」

わたしは耳を疑った。

どうして、きぃちゃんが真の名前を知ってるの?

ああ、そうだ。

真は小説家だからだ。

売れっ子の恋愛小説家だから、当然きぃちゃんだって真の名前は知っている…はずだ。

だけど続けて出てきたのは、
「りっちゃんの、恋人なんでしょう?」
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