秘蜜の秘め事
どうして…?

わたしは自分の躰が震えたのを感じた。

どうして、知ってるの?

わたし、恋人のこと――真のことを言った?

…いいや、言っていない。

言おうと思っても、いつも聞きたくないと言うようにきぃちゃんにさえぎられた。

目の前にいるきぃちゃんは、わたしの知らない彼だった。

いや、知ってる。

この間夢で見た、きぃちゃんだ。

わたしを襲おうとした、あの見知らぬ怖い顔だ。

「りっちゃん、気づいてた?」

怖い顔のまま、低い声で、きぃちゃんが言った。

「…何、を?」

わたしは首を傾げて、聞いた。
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