秘蜜の秘め事
「そうか」

真は笑って、コツンとわたしと額をあわせた。

「もし謝っても許してもらえなかったら、時間が静かに治してくれるのを待とう。

それが何年もかかったとしても」

「うん」

わたしはうなずいて答えた。

「梨衣」

「んっ?」

真ははにかんだように微笑んだ後、
「正直に話してくれてありがとう」
と、言った。

「真が正直に話してくれたから、わたしも話せたんだから」

照れ隠し気味にそう言ったわたしに、真はそうかと呟くように言った。
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