WITH
マンションの玄関を静かに開けると、思いがけず電気がついていて。
「おかえり……」
ソファーに座りパソコンに向かっていたらしい律が、私を見上げていた。
「あ……えっと、ただいま……」
まさか、律が起きていると思っていなかった私は、エレベーターの中で涙を零してしまったことを悟られないように慌てて笑顔を作ったけれど、
「遅かったね?」
じーっと律に見つめられ、ドギマギと心臓が騒ぐ。
他人に堂々と言えるようなことをしていたわけではないことも手伝って、私の胸は罪悪感でチクリと痛む。
これじゃあ本当に、束縛の酷い彼氏に尋問されているみたいだ。
「ん……心配かけちゃって、ごめんね?」