WITH
「続き……聞いて?」
射抜かれそうなほど真っ直ぐに見つめられて、コクンと頷く。
廉はそれを確認するとフッ…と笑って、私との距離を一気に詰めて真横に座り直した。
話をするだけには近すぎる距離に、私は心臓が跳ね上がるのを感じながらも、必死に平静を装っていた。
「蜜華が犯人だと気付いた後、俺はすぐに蜜華と話したんだ。
『こんなこと、二度とするな』って……その時に、交換条件を出されたんだ」
「交換条件……???」
眉をひそめて首を傾げていると、廉は大きく息を吐き出しながら更に重い口取りで話を進めた。
「『紗和と別れて、蜜華と一緒にいること』
……それが、蜜華からの交換条件。俺が蜜華と一緒にいるなら、紗和を傷付けるようなことは二度としないって……」