WITH



「紗和ちゃんは……?」


「え……?」


「……紗和ちゃんは、どうしたい?」



問われて晴哉を見上げて……
視線を合わせていられず海へと向けて、考えてみる。


どうしたい……って言われても……



「オレとこのまま一緒にいるか、オレを振って廉のところに行きたいか……

紗和ちゃんの正直な気持ち、教えてよ?」


「……わからない」


「よく考えてみなよ?
アイツのこと……まだ忘れられてないし、思い出に出来たわけでもないでしょ?」



晴哉の言う通り……かもしれないけど……


自分がどうしたいのか、わからない―――



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