WITH
「仕事帰り。
そこのコンビニで酒買って帰るとこだったんだけど、紗和に似たヤツいるなーと思って。
……やっぱり、紗和だった」
右手に持ったコンビニの袋を見せながら話す、啓祐の優しい声音のゆったりとした口調は、なぜだか私を落ち着かせた。
道路の反対側にあるコンビニは、公園内が見渡せる位置にある。
歩道から公園に入るとすぐにあるベンチにいた私が、啓祐にはよく見えた。
……ということなんだろう。
「そっか……」
「何か、あったのか……?」
前を向いていた啓祐が私の方を向き、心配そうな顔をしていて。
私は、ポツリポツリ…と
さっきの出来事を話し始めた。