隣の女
いくらか日にちが過ぎていき、明日でちょうど1か月になる。

俺はあの日から毎日毎日隣の女にあいさつしているのに、まだ1回も返事が返ってきたことはない。

ふいに前に琉希亜に言われたことを思い出した。

「お前、なんでそんなにあいつにあいさつしてるわけ?」

「まずはあいさつからでしょ?」

「おれはあいさつをしている理由を聞いたんだ。」

「なんとなく?」

「ふーん。いくらあいつにあいさつしても何にも変わらないと思うけど。」



本当にこれからもあいさつを続けても何も変わらないのだろうか。
俺は無駄な行為をしているのだろうか。

いいや、俺はあいさつされてうれしいんだ。
無視されるとすごく腹が立つ。

あいさつはとてもいいことだと俺は思っている。
だから、これからも続けよう。

俺はそう思っていた…。

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